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七転び八起き

札幌でトリックスラローム・フリースタイルスラロームをやっている、オッチャンの日記。

インラインスケートの選び方<構造編>

前回はインラインスケートを選ぶうえで、何をしたいのか?について解説しましたが、今回はブーツ自体の基本構造について解説したいと思います。

各メーカーから色々なモデルが出てますが、基本的な構造は以下の通りかと思ってます。
まずはブーツ全体の構造について
大まかに以下のパーツで構成されてます。
・シェルとカフ
・フレームとウィール
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※写真クリックで大きな画像になります

それぞれのパーツの説明をしましょう。

<シェル>
まさに靴に当たる部分です。
素材的には布製、革製、プラスチック樹脂製(以下樹脂製)、カーボン製等があります。
足裏部分のみが樹脂製で、あとは布製のシェルになっているものが「ソフトブーツ」
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※写真はソフトブーツ 赤いラインの部分が樹脂製となっています

足全体、またはアキレス腱辺りから足の指の側面まで樹脂やカーボンで作られているものが一般的に「ハードブーツ」と呼ばれてます。
甲(アッパー)部分が布や革製の物を「セミハードブーツ」と呼ぶところも有ります
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※写真はセミハードブーツ 赤いラインの部分が樹脂製となっています


一般的にはハードブーツの方が剛性が高い分操作性が良いです。
ソフトブーツでも足のサイズにピッタリにフィットさせれば、ブカブカなハードブーツよりも操作性が良くなることも期待できますが、どうしても布自体のヨレがあるため、細かい操作性を求めるのであればハードブーツの方が良いでしょう。
公園の散歩程度であれば、軽快なソフトブーツの方が向いています。


足首の部分には、足首の横方向を支えるためにカフがあります。
このカフも樹脂製やカーボン製があり、より足首の可動域が必要なスピード用だとカフが無いモデルもあります。
SANY0008s.jpg

フレーム交換に対応したシェルの底面には、フレームとの接続するための台座があり、どのモデルも樹脂や金属になります。
DSC_0460.jpg


<フレーム>
シェルとウィール(車輪)を繋ぐ部分です。
個人的には、一番重要なパーツと考えています
素材としては、樹脂製と金属製(主にアルミ)があります。(一部フルカーボン製もありますが、使う事は無いと思いますので割愛します)
SANY0143.jpg

樹脂製フレームの特徴としては、軽量で素材が柔らかいので滑走中の路面からの衝撃を吸収して乗り心地は良いです。
逆にスケーティングやターンなどで、スケートに負荷を与えるとたわんで力が逃げるので、滑走性は悪いです。

金属製は樹脂に比べれば重いですが、アルミなのであまり気にならないかと思います。
樹脂製に比べて剛性が高いので、たわみも少なく効率よく力を地面に伝える事ができ。滑走性が良いです。
反面路面の衝撃を拾いやすいですがシェルやインソール等で調整出来るので、基本的には金属フレームを選んだ方が良いでしょう。

フレームはスケートの使用目的に合わせた長さがあります。
全長が長いフレームは、滑走時の安定性に優れるため、主にスピード系に使われます。
逆に短いフレームは旋回性が高いため、アグレッシブやスラロームに使われます。

以前はスキー練習用といえば、5輪のロングフレームがありましたが、最近では大口径ウィールの3輪や4輪フレームが主流になってきてますね
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※最近見なくなった5輪フレーム
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※大口径ウィークの3輪フレーム


一部のブーツを除いて上位モデルはフレームの交換が出来るので、できればフレーム交換が可能なブーツを選ぶと、後々の選択肢が増えます

フレームについては、例えば同じ金属製フレームでも、構造次第で柔らかいフレームもあったり、取り付けの規格が違ったり、他にも色々な要素がありますが、まずはココまでとします


<ウィール>
ウィールは車輪の事で、英語でWHEEL。
一般的な発音だとホイールですが、スケート関係ではウィールと呼んでます。
Bindingの事をスキーでは「ビンディング」ボードでは「バインディング」と呼んでいるのと同じです。
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ウィールが路面との接触点なので、摩耗します。
インラインスケートの中で一番消耗するパーツでしょう。

一般的に販売されているウィールには、サイズ(直径)と硬さが記載されています。
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このウィールは直径80mm、硬さ85となってます。

【ウィール径について】
径が大きいほど、滑走性は良くスピードが乗りやすくなりますが、その分地上から高くなるので不安定になります。
おおよその目安は以下の通り
・65mm以下:アグレッシブ、Jrスケート
・72~90mm:フィットネス、スラローム、フリーライド他全般
・90~125mm:スピードスケート

またフレームには使用できるウィールサイズの上限が記載してるので、ウィール交換の際には注意しましょう
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※フレーム長(軸長)243mm 最大ウィール径80mmまで

【ウィール硬度について】
硬さというのは、同じ数値でもメーカーによって微妙に異なっている事があるため、おおよその目安と考えた方が良いでしょう。
数値が小さいほど柔らかくグリップが良いですが摩耗も早いです。
逆に数値が大きいと硬くなりグリップも弱くなりますが、摩耗しにくくなります。
大まかな用途別の硬さも目安は以下の通り
・70~80:フィットネス用
・82~85:スピード、スラローム
・88以上:アグレッシブ用

スキートレーニングでも85A前後の硬さが良いと思います。

ウィールにはベアリングとベアリングスペーサーがついていますが、上級モデルには高性能のベアリングが使われているので、まずが標準で付いている物を使っておけば良いです。



以上となります。
インラインスケートにハマっていけば、もっと色々と違いに気づいてパーツ選びも楽しくなってきますが、まず最初にスケートを購入するには以上の知識があれば大丈夫かとおもいます。

むしろ、スポーツ量販店などでは、この話を理解できない店員もいるかもしれません。
う~ん...この「初めてのインライン」シリーズ、購入店についても書いた方がいいかな😅

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